松島
“そもそも、ことふりたれど、松島は扶桑第一の好風にて...”
芭蕉の美文調はここでも如何なく発揮されていて、
後世の人達がやれ「東関紀行」のプロットを
真似ているなどと言うけれど、気持ちよく
簡潔に流れる文章は見事そのものだ。
芭蕉は杜甫を師と仰ぎ杜甫と同じ人生を
歩みたいと望んでいるからも、また平安から
この時代までも漢文を学び中国の地名に
写真など無い中でそれぞれのイメージを
ふくらましているのを窺い知れるように
松島を洞庭湖、西湖に恥じないと言っている
のは、欧米文化が皆目ないから当然だが
やはりここは中国文化が似つかわしい。
象潟を西施に例えていることから、松島を
楊貴妃(ヤングイヘイ)にダブらせている解釈
はいやに艶っぽい。
“松島や鶴に身を借れほととぎす”
曽良の作と書かれているが、曽良が他で触れて
ないこともあって、芭蕉の作だが拙作なので
曽好の名を使っていると疑われているそうだ。
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